あなたの転職が、どうか成功しますように 

キャリアプランやキャリアパスについてのアドバイスが受けられる

転職エージェントのもっとも大きな価値の一つが、キャリアプランやキャリアパスについての相談ができるという点です。

転職を考える上で絶対に忘れてはならないのが、自分がこれからどういうキャリアプランを描いており、そのためにどういったキャリアパスを踏んでいくのか、ということです。

明確なキャリアプランやキャリアパスに対するイメージを持たずに、現職への不満など短期的な理由だけで場当たり的な転職を繰り返してしまうと、あなたの履歴書に傷がついてしまい後々の転職をさらに難しくしてしまう可能性もあります。

しかし、転職を考えている方のほとんどは、自分自身では明確なキャリアプランを描き切れていないことがほとんどですし、もしある程度キャリアプランを描いていたとしても、それが本当に実現可能なプランなのかを客観的に判断することはとても難しいのが現実です。

そんなとき頼りになるのが、転職エージェントなのです。

転職エージェントは、過去に何千人、何万人という方の転職相談を通じて様々な方々のキャリアを見てきています。

転職に成功した方も失敗した方も、たくさんの事例が存在していますから、どのようなタイプの人は転職によりどんどんとキャリアアップをし、 どのようなタイプの人は転職をするたびにキャリアダウンしていくのかもよく分かっていますし、実現可能なキャリアパスとそうでないキャリアパスの判断もすることができます。

だからこそ、転職を考える際には、転職エージェントを活用して自分自身が考えるキャリアプラン、キャリアパスが本当に実現可能なものなのか、 それを実現するためには今後どうすればよいのか、ぜひアドバイスを受けることをおすすめします。

実際によくある話なのですが、自分ではしっかりとキャリアを積んでいるように思っていても、転職市場から考えると全く人材としての価値が高まっていないというケースもあります。

ここでは、実際にあった事例をご紹介しましょう。

とある30代前半の男性Aさんは、新卒で中堅の広告代理店に就職し、営業職としてこれまで会社一筋で頑張ってきました。

彼は、まずは最初の10年は最初に就職した会社で武者修行をして十分なマネジメントスキルと業界経験を身に付けた上で、ベンチャー企業の役員候補や幹部などに転職しようと考えていました。

そして、32歳で入社からまる10年経ったところで、転職を試みます。

もちろん志望業界は広告業界。

自分の経験を活かしてバリバリベンチャーで活躍したいと考えました。 しかし、いざ転職をしようと思っても、自分の経験がぴったりと活かせる求人がほとんどなかったのです。

なぜでしょうか?

Aさんは、新卒で入社した広告代理店で、主に雑誌をメインとした紙媒体の広告営業として活躍してきました。

しかし広告業界はなにぶん移り変わりの早い業界。 彼が32歳になった頃には、完全に業界のトレンドは紙からウェブへと変化していたのです。

広告業界でベンチャー企業というと、今ではほとんどインターネット広告会社ばかり。 そこでは聞いたこともないアルファベット文字が仕事内容に並んでおり、一体どんな業務なのかをイメージすることもできません。

そして、そのようなインターネットベンチャーはもちろん、今まで雑誌やチラシなど紙媒体をメインとしてやってきた広告代理店ですら、どこも方針をウェブへと切り替え、インターネット広告のセールス経験がある営業マンを募集しているのです。

広告業界全体が、主流を紙からウェブへと移したことで、いまや重宝される経験は紙の提案ではなくウェブの提案ができる人材へと移り変わり、 転職市場のニーズ自体が変化していたわけです。

もちろん、Aさんにもその自覚はありました。 最近ではクライアントへの提案をしていても、「ウェブを絡めてほしい」「ウェブを中心とした広告戦略を考えて欲しい」などの依頼を様々に受けるようになっていたからです。

しかし、ウェブが専門ではないAさんの会社では、ウェブに関する提案は全てパートナー会社に任せ、パートナーと協働で提案するという形をとっていたので、Aさん自身にはウェブの知識はほとんど身についていなかったのです。

こうして、Aさんは自分が描いていたキャリアプランが甘かったことに気づきました。

  • 幹部候補クラスで採用するのであればインターネット広告の提案ができないと話にならない。
  • インターネット広告の経験がない未経験採用であれば、伸びしろがある新卒や第2新卒など若手層のほうがよい。

という広告業界全体の採用ニーズの変化に、自分のキャリアがマッチしていなかったのです。

一般的に、広告代理店1社で10年勤めあげた経験は、とても評価されるべきものだと思います。 しかし、転職市場は、市場の変化に対応して常に変化しています。

いくらマネジメント経験があって営業スキルもあり、転職経験が1回もないAさんだとしても、思うような転職が実現できるとは限らないわけです。

このように、自分が理想とするキャリアプランやキャリアパスを実現することは自分で思っている以上に難しいというケースは往々にしてありえます。

だからこそ、転職エージェントにアドバイスを求め、自分がどうするべきなのかを相談することに意味があるのです。

ちなみにAさんの場合は、今後も広告業界でやっていくのであれば、転職するにせよしないにせよ、いずれにせよネットの知識は不可欠であると考え、しばらくは転職するのをやめて、今の会社の中で、インターネット広告に関する提案力を強化することにしました。

会社内では中堅層となりそれなりに裁量があるAさんですから、自社内でネット広告事業・部門の立ち上げを企画し、自ら先頭になってネット広告の内製化に取り組み始めたのです。

Aさんが次に転職市場にあらわれるのは、3年後の35歳ごろでしょうか。

インターネット広告の経験も3年積んで、さらにネット広告の「事業の立ち上げ」経験まで加わったその頃のAさんの職務経歴書には、もしかするとベンチャー企業の役員候補の求人が舞い込むかもしれません。

転職を思いとどまってあと3年今の会社働くことで、広告業界のベンチャー企業に幹部として採用される上でポイントとなりそうな

  • インターネット広告の知識と経験
  • 事業立ち上げの経験

という2つの強みが加わるのです。

このように、自分が思い描くキャリアプランを実現するためには、いつのタイミングでどういったスキルを身につけて転職をすればよいのか、こういった部分を転職市場の現実と照らし合わせながら考えていく必要があります。

これは、一人で考えていてもなかなか答えが出るものではありません。 キャリアプランやキャリアパスに悩んでいる方は、ぜひ一度転職エージェントに相談してみてはいかがでしょうか。