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転職の成功マトリクス

転職には様々なタイプがありますが、ここでは「業界」と「職種」という2つの軸から転職の成功難易度について考えてみたいと思います。 (※ここでの「成功」とは、「転職が実現するかどうか」という意味です。)

まずは、以下の表を見てみましょう。横に業界軸を、縦に職種軸をとり、転職のタイプを4つに分類しています。

転職マトリクス

業界軸、職種軸で分類すると、転職は以下のように分類することができます。それぞれのパターンで、転職の難易度は異なります。

  1. 同業界・同職種での転職・・・転職難易度 低
  2. 異業界・同職種での転職・・・転職難易度 中
  3. 同業界・異職種での転職・・・転職難易度 中
  4. 異業界・異職種での転職・・・転職難易度 高

ここでは各パターンについての詳細を説明していきます。

同業界の会社に、同職種で転職をする場合、転職活動はとてもスムーズに進むと考えられます。 例えば、広告業界の営業マンが同じ広告業界の営業職で転職するというイメージです。

このタイプの転職の場合、採用側も新規採用のリスクはあまりありません。 既に業界の慣習にも慣れ親しんでおり、職種スキルも備わっているため研修の必要性もなく、即戦力としての活躍を期待できます。

採用側の面接官からしても、履歴書のアピール内容も同業界における実績であれば正しく判断することが出来るため、 候補者の実力を見極めやすいのです。

経験をすぐに活かせるというメリットがある半面、企業によってはあえて同業界・同職種の経験者は避けるといったケースもあります。

それは、中途採用者には、自社の業界にはない新しい発想やアイデアを求めていると言った場合です。

「同じ業界に染まっており、さらに職種まで同じだと転職後も安定的な成果は見込めるかもしれないが、 これまで自社の社員では気づかなかったような全く新しい発想で業界の課題を指摘したり、会社の現状を分析し、 改善アイデアを出してくれるような可能性は低い。」

そう考える人事担当者もいるわけです。

もちろん、そうはいっても中途採用市場の採用ニーズはほとんどが即戦力採用ですから、このタイプの転職難易度は他のタイプに比べて比較的低いと言えます。

実際には「業界が合わないから転職したい」「職種が合わないから転職したい」と考えて転職活動をする個人の方がとても多いため、 企業の立場からしても「同業界・同職種」の候補者を見つけることはそう簡単ではありません。

そのため、このタイプの転職を考えている場合は引く手あまたになるケースも多いのです。

職種スキルを活かして異なる業界へと転職をするのがこのパターンです。 例えば、化粧品業界の店長が、アパレル業界の店長へ、といったパターンですね。

採用担当者からしてみれば、職種が同じ場合、業界は違ったとしてもベースとなるスキルは既に備わっているため、比較的早期に戦力化できると考えられます。

加えて、異なる業界の出身者であれば、既存社員とは違う視点で新しい提案をしてくれるかもしれない、といった期待をされることもあります。

実際に同じ業界に長く染まっていると、良くも悪くもその業界の慣習が染み付いているため、新しいイノベーションが起こしづらい体質になってしまうことはよくあるのです。

そのような会社に新風をもたらし、これまでとは違う視点で業務改革を推進できるのはこういったタイプの転職者です。 そのため、転職市場においても、比較的ありがちな転職スタイルです。

しかしながら、例え職種が同じであったとしても業界の商習慣やビジネスのスピードがあまりに違う場合、 なかなか転職が難しい場合もあります。

例えばコツコツとルートセールスをしていたメーカーの営業マンが、いきなり変化が激しいインターネット業界で企画提案型の新規開拓営業をできるとは限りません。

営業職1つをとってみたとしても、

  • 個人営業⇔法人営業
  • 製品営業⇔サービス営業
  • 新規開拓営業⇔ルートセールス

など様々種類の営業があるのです。

これまでの仕事で身に付けたスキルとと新しい会社での仕事で必要となるスキルにどのような共通点があるかをきちんとアピールすることが、 このタイプの転職を成功させる鍵となりそうです。

このタイプの転職を希望される方も、比較的多いように思います。 例えば営業職からマーケティイング職へ、エンジニア職から営業職へ、といったような転職希望者ですね。

日本ではジョブローテーションという文化が浸透していますが、異なる職種を経験して初めて見えてくるものはとても多いものです。

営業現場でお客様の声に常に耳を傾けてきた方が、商品開発職で大きく花を開かせるといった話は枚挙に暇がありません。

「エンジニアの気持ちが分かる営業マン」「マーケティングセンスがある人事担当者」など、同じ業界の中で様々な職種を経験することは必ずプラスとなるのです。

企業の採用担当者側もまさにそのような活躍を期待して同業界の異職種経験者を採用するケースがあります。

このタイプの転職が成功するポイントとしては、前職の職種で高い成果を出している場合です。

例えば営業マンとして圧倒的な実績を残している方であれば、マーケティング職として採用しても、大きな成果を期待できます。

逆に、営業職自体に大した成果も出せていないのにマーケティング職へと転職を考えたとしても、 採用担当者の目から見れば、「この人は営業がいやで、ただ逃げているだけでは?」と思われかねません。

スキルアップ、キャリアアップのために同業界の会社に異職種で転職をしたい方は、 まずは今の自分の仕事で高い成果を出し、やりきったと思えるところまで頑張るのがよいでしょう。

1つの職を極めた方は、次の職でも高い成果を出せるでしょうし、そうでない方はまた同じことの繰り返しになってしまいかねません。

このタイプの転職は、一般的に考えてもっとも転職難易度が高いと言えます。 これまでの経験が活かせるかどうかが未知数だからです。

第二新卒と呼ばれる、社会人経験3年未満の方の転職の場合、「ポテンシャル採用」と称してこのタイプの転職成功者がたくさん生まれた時期もありました。

しかしこのケースは、第二新卒の場合、社会人として最低限のビジネススキルは身についているためいちから基礎研修をする必要はないものの、 まだ前職の会社に染まりきっていないため、柔軟に自社に馴染んでもらえる、という点が評価されていたからであり、言葉通り「ポテンシャル」を評価されての採用だったのです。

例えば30代の転職の場合、何らかの条件を大幅に妥協しない限り、このタイプでの転職は難しいでしょう。

もし異業界・異職種への転職を考えるのであれば、できる限り早いうちに転職を考えるべきです。 年齢を重ねれば重ねるほど、このタイプの転職難易度はどんどんと上がっていき、大体のケースは上手くいきません。