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知人・友人の紹介を通じた転職のメリット・デメリット

転職は、なにも転職エージェントや求人サイト、ハローワークなど企業や機関の力を借りずとも実現することができます。 知人や友人を通じて経営者や人事部の方を紹介してもらい、その企業に転職する。こういったケースも非常に多いのです。 そこで、ここでは知人・友人の紹介で転職をする際のメリットとデメリットについて考えていきましょう。

知人・友人の紹介を通じた転職には、他の手段では得られない様々なメリットが存在しています。 代表的なメリットとしては、以下のような項目を挙げることができます。

  1. 事前に知人・友人から企業についての情報を多く得られるため、ミスマッチが起こりにくい。
  2. 採用側も従業員からの推薦であれば安心して採用できるため、採用率も高い

実際にその企業で働いている知人や友人であれば、 その企業についてのいいところも悪いところもかなりのリアリティを持って伝えてくれるはずです。

紹介するほうからしても、もし自分の紹介であなたが企業に入社したのに入社後すぐにミスマッチが起こってしまったりしたら、 あなたに対しても企業に対しても顔が立たなくなってしまいます。

その意味では、知人や友人はときとしてプロの転職エージェント以上に転職エージェントとしての力を発揮してくれることでしょう。

また、採用する側から考えても、自社の従業員や自分の知り合いが推薦してくれる人材というのは信頼しやすいものです。

その候補者に対しての情報を事前に紹介者からしっかりと聞くことができますし、 さすがに自社に不利益をもたらすような社員を紹介することはしないでしょうから、その意味では安心して採用できるのです。

このように、知人・友人経由の紹介で転職活動をすると、ミスマッチがなく、採用率も高いというメリットを挙げることができます。

  1. 万が一、入社後にミスマッチが発生した場合でも辞めにくい。
  2. コネで入社をしたと他の社員から色眼鏡で見られることもある。

もちろん、知人・友人経由で転職する場合も、いいことばかりではありません。

基本的に可能性は少ないとは思いますが、もし万が一、紹介を通じて入社した企業があなたの想像と大きく異なっていたとしても、簡単に転職をすることは憚られるでしょう。

もしあなたが短期間で転職するなどと言い出したら、せっかくあなたのことを思って企業を紹介してくれた知人・友人に対して、恩を仇で返すようなものですね。

その方に対しても失礼な行為になってしまうことはもちろん、知人・友人は企業側からもあなたを紹介した責任を問われかねないのです。

場合によっては、あなたの行為によって知人・友人が迷惑を被ることにもなりかねません。

そのため、仮に「やはり想像と違ったので辞めたい」と思ったとしても、紹介してくれた知人・友人のことを考えるとなかなか簡単に踏み出せない、というのがよくあるケースです。

もちろん、本当に何でも話せる友人であれば、あなたの我儘を聞いてくれることもあるかもしれませんし、 ミスマッチを起こしてしまった責任を感じてあなたではなく自分自身を責める友人もいるかもしれません。

しかしながら、いずれにせよあなたの大切な知人・友人を傷つけることに変わりはないわけですから、 紹介を通じて入社した以上は中途半端な気持ちではなく、「さすが○○さんの推薦で入社してきただけはある」 と言われるぐらいまでその会社で頑張り、活躍をするのが礼儀というものでしょう。

また、入社後にミスマッチが起こらなかったとしても、 場合によっては知人・友人経由の採用というだけで他の社員から色眼鏡で見られることもあります。

特に人気企業であればあるほど、ほとんどの社員は何十倍、何百倍という厳しい選考倍率の中を勝ち抜いてきた猛者ばかりです。

そのように、入社するだけでもかなり苦労をしてきた社員にとっては、ただ経営者や人事部、社員の知り合いだったというだけで簡単に入社してきた社員がいたとしたら、当然ながらいい気持ちはしませんよね。

いわゆる「コネ入社」などと揶揄されることもありますが、かりにあなたが公平な選考プロセスを経て入社をしたとしても、その実力を正当に評価してもらえない可能性もゼロではないのです。

こういった周りの社員からの色眼鏡を外すためには、ひたすら仕事に真剣に取り組んで結果で見返すしかないのです。

自分自身はたとえ紹介経由で入社をしたとしても、それは通常の選考プロセスなど必要がないくらい、活躍ができる人材だからだと周りを納得させられるようにひたむきに仕事に取り組み、成果を出す。

これが、唯一の解消法となります。

知人・友人の紹介を通じた転職活動にはメリットもデメリットもありますが、総合的に考えればとても成功確率が高い転職活動だと言えます。

信頼できる友人であれば、真剣にあなたの人生のことを考えてくれるでしょうし、生半可な気持ちで企業を紹介したりはしないでしょう。

もちろん、いくら友人の紹介とはいえ最終的に入社の決断をするのはあなた自身ですから、 しっかりと自分の目でその企業のことを確かめる必要はありますが、 そうはいってもビジネスとして転職サービスを提供している会社に比べれば、 一切の利害関係を抜きにして相談になってくれる知人・友人はときとしてもっとも信頼できる転職エージェントにもなりえるのです。

常日頃から自分のキャリアプランや将来の夢などを友人に相談したり語り合ったりする癖をつけていると、いつかいい話があなたの耳に入ってくれるかもしれません。

転職のアドバイスではなくなってしまいますが、ぜひとも知人・友人は大切にしましょうね。